melt
| 熱い。 熱い。 熱い。 熱くて、熱くて、身体中が溶けてしまいそうだ。 固く閉じた瞼の裏側にさえも 灼熱の太陽が飛び込んでくる。 黄金に輝く熱の固まりは 俺の全てを溶かしていく。 爪先から髪の毛の先までも 余すところなく全てを照らし出し 容赦なくその熱を注ぎかけてくる。 溶ける。 溶ける。 溶けていく。 どれだけ照し焼き尽くされても 果てしなく溶け続ける。 やがて己の輪郭さえも曖昧となり ただ甘い痺れだけが満ちていく。 トロトロに蕩けた存在のまま 灼熱の太陽にまとわりつく。 溶けて滴る俺に包み込まれた太陽は 黄金の輝きを放ちながら 目眩く光と熱の奔流となって渦を巻く。 目も眩むようなまぶしさに 身体中が金色の火花で満たされる。 もうこれ以上溶けることなどできないはずなのに 灼熱の固まりは容赦なく俺を溶かしていく。 際限無く溶かしていく。 溶けて、溶けて、溶け合って。 黄金の熱と溶け合って 全てが一な存在になるまで。 END 2006/10/29 笙 |

SSとイラストの両方を送ってくださいましたv
meltとは「溶ける、溶けていく」の意味で
このSSは”あの真っ最中の岩城さんが感じてること”だそうです!(きゃv)
岩城さんにとって香藤くんは太陽のようなものですから
こういうイメージも分かります!
笙さん、素敵な作品をありがとうございますv