| 【 ＳＬＥＥＰＩＮＧ ＢＥＡＵＴＹ 】 「･･･着いたよ。岩城さん？」 俺のＢＭＷのナビシートで、熟睡の･･･眠り姫。 「･･･い・わ・き・さ・ん？」 自宅に着いて、車庫入れして、エンジン切って、そっと声を掛ける。 「･･･岩城、さーん･･･っ？」 ありゃ。 こりゃダメだ。･･･完っ全、に、夢の中だね。 エッチの続き、絶対しようねって、･･･言ったのに。 ･･･あーぁ。ちぇっ。 ･･･なーんか、ね。 訳解んないコトで、また鬱々考え込んでたみたいだけど･･･、寝顔はこんなに 穏やかだから、もう大丈夫、なのかな？ くすっ。･･･かーわいいっ。･･・チュ。 おっと。起こしちゃ、可哀想、だよね。 俺は静かに車を下りて、車庫から家に入る裏戸を開けに行く。 それから、そっとナビのドアを開けると、フリースケット掛けたままの岩城さんの 背中と膝の裏に腕を差し入れて、お姫様抱っこ。 よいしょっと。 ホントに起きないや。 ･･･そんなに疲れさせちゃった？ ごめんね？ 車の中に、岩城さんの服、置きっ放しにしちゃうけど、いいよね。 朝になってからでも？ すぐ･･･、ベッドに連れてってあげるから、ね？ 家に入って、階段を上る間、俺の腕に抱かれて眠る岩城さんは、なんだかホントに 幸せそうな顔してて、俺の方が、胸いっぱいになっちゃうよ。 ･･･安心、出来たの？ ･･･俺で、不安、埋まったの？ ･･･俺、ちゃんと岩城さん、幸せに、出来てる？ 余りの愛しさに、ぎゅっと抱き締めたくなるのを堪えて、静かにその体を寝室の ベッドに下ろす。 俺のベッドの方に、ね。 ･･･こんな可愛い顔して眠られたら、無理やり叩き起して、エッチする訳、いかない じゃん。 ･･･ちぇっ。 あ、着替えさせた方がいいかなぁ？ 岩城さん、このシャツ１枚のままだと風邪ひくかもしれないし、起きたら、絶対、 嫌がるよね、･･･下着も着けてないなんて。 だけど、岩城さんに下着穿かせようとなんかしちゃったら、俺、興奮しちゃって、 それこそ、ぜーーったい我慢出来なくなっちゃうから。 ･･･起こしちゃってもなぁ･･･。 ･･･ま、いっか。 ･･･俺が、ちゃんと、抱き締めて眠るから。 俺の体温、みんな、あげるから。 だから、このまま、隣で眠らせて？ 俺は、自分のシャツとデニムを脱いで、岩城さんの隣に滑り込む。 そっと岩城さんの首の下に腕を入れて、しっかり、抱っこ。 岩城さんの脚に、俺の脚絡めちゃう。 ここまでしても起きないんだから、ホント、遠くいっちゃってるよ。もぉっ。 ･･･どんな夢、みてんのかな･･･？ 俺、その中に、いるの･･･？ 岩城さんがみてる夢が、俺と同じだと、いいな･･･。 ずっと･･･、同じだと、いいな。 ･･･いつもいつも、我が儘言って、無理させて、ごめんね？ 俺が甘えてばっかだから、岩城さんも疲れちゃうよね。 今日は、何、落ち込んでたの？ ･･･俺、また、なんかしたっけ？ ･･･変なトコ、モロいんだよねー、岩城さん？ 言わないんだけど。 つ〜まんないコト、ぐじぐじ考え込んで、さ。 だけど、その、神経質なトコ、とか、繊細なトコ、が、気遣いを作って、 俺にいつも、優しくなってくれるんだよね？ ･･･俺がツライ時は、俺以上に一緒に、苦しんでくれて、 人一倍傷付き易いくせに、俺の我が儘で傷付けた時でさえ、 笑顔で迎えて、抱き締めてくれる･･･。 ･･･俺のコト、許してくれる。 ･･･ごめんなさい。ごめんなさい。岩城さん･･･。 ･･･ホントに、ホントに、大好きなんだよ･･･？ 世界中で、一番、岩城さんが、大好きっ、なんだよ？ ･･･信じてね？ ･･･もう、絶対、傷付けないから。 もう、絶対、泣かせないから。 まだまだ、きっと我が儘言っちゃうだろうけど、･･･俺のコト、ずっと、愛して？ ･･･俺だけに、優しくして？ どこにも、行かないで？ 俺だけの岩城さんで、いて？ お願い。･･･お願いっ。 俺、もう、岩城さんいないと、生きてけないもん。 俺がもっと大人になって、ちゃんと岩城さん、守れるように、きっとなるから。 必ず、なるから。 ･･･約束するから。 ･･･ね？ こうして腕の中にいる、大切な、大切な、人。 だけど、岩城さんだけ眠っちゃってると、俺が一人ぼっちみたいで、寂しいから、 早く傍に、行かなくちゃ！ もう一度ぎゅっと抱き締めて、その額に唇を押し当てると、岩城さんの夢の中へ乱入する為に、 ･･･目を閉じた。 おわり ２００４／０７／０５ にゃにゃ |
もう岩城さんが大切で大切でたまらない香藤君がいますｖ
らぶvvvv
にゃにゃさんの岩城さんへの愛がそのまま表れているようです
素敵ですわ〜
この作品は前回の「FLASH BACK」の続編となりますｖ
どうぞ今一度そちらと合わせてお楽しみくださいませvvv
にゃにゃさん、眠り姫のような岩城さんありがとうございます！