俺の岩城さんは・・・ただいま小さな恋人と浮気中。
(優しい微笑みなんか浮かべちゃって、ちょっとデレデレしてるんじゃない?岩城さん)
今日は岩城さんの誕生日。
それでは乾杯!って時に新潟の日奈ちゃんから電話がかかってきた。
電話口からかわいらしいバースデーソングが漏れ聞こえてくる。

「ありがとう。日奈。上手だったよ」

「えっ?何?風邪?日奈は風邪をひいてるの?」

「ああ。そうか。うん。大丈夫。俺はひいてないから。そうお父さんにも伝えといて」

そして静かに電話が切られた後も、うれしそうな岩城さん。
「よかったね。岩城さん。岩城さん?」
「あっ。ああ。そうだな」
「もう。どっかいっちゃってるし。今、俺の事すっかり忘れてたでしょ」
「忘れるわけないだろ。まぁ。そう拗ねるな」
「そうだけどさ。ところで日奈ちゃん風邪なの?」
「いや。違う。あれは兄貴から俺へのメッセージってとこかな?日奈に言わせてたけどな」
「えっ?お兄さんから?」

そう。まだ岩城が小さかった頃、毎年、誕生日の頃になると風邪をひいていた。
大晦日、正月と不規則な生活とたくさんのお客様。そして新潟の寒い冬。
日常に戻ったものの小さな岩城には、その生活の変化についていけず、
ちょうど誕生日の頃にそのツケがまわって、風邪をひいて寝込む事が多かった。
誕生日を楽しみにしすぎたせいもあるかもしれないけれど。

「すっかり気落ちして寝込んでいると兄貴が来てな。俺へのプレゼントだって新しい本を読んでくれたんだ」
「そうなんだ。今の本好きもお兄さんの影響かもね」
「ああ。そうかもな。兄貴、そんな事まだ覚えてたんだ」
(もう。くやしいけどいい笑顔だよ。岩城さん)
「はい。岩城さん。お兄さんの事はそのくらいで戻ってきて!俺といるんだからさ」
「わかった。わかったからひっぱるな。まったくおまえは・・・」
「だってさ・・・」
「だけどな。大人になって誕生日がうれしいなんて思った事なかったよ。おまえと会うまではな」
「もう岩城さん。それって爆弾。。。そんな顔してさ。さて!じゃあもう1度、仕切りなおして乾杯しようか」
「そうだね。それじゃあ・・・」


そうグラスを上げた時。
RRRRR・・・・・RRRRR・・・・・
「もう。また。誰?はい。はい。もしもし・・・ああっ。ちょっと待ってて。岩城さん。また電話」
「えっ?また?」

今度は洋介か!!!
俺の岩城さんはモテモテだ。
こうなったら俺も歌っちゃうぞ!踊れというなら踊るしね!
ライバルは手強いからさ。負けないようにしないとね。


H19.1 千尋(何か間違ってますね。私。。。)



岩城さんがモテモテでとっても微笑ましいですv
間違っていませんです(笑)
日奈ちゃんにも洋介くんにもお祝いを貰って微笑む岩城さんが目に浮かびますv
香藤くん、負けないように頑張らないと(笑)
千尋さん、素敵なお話ありがとうございますv