プレゼント【世界中でたった一つの贈り物】




今日は、1月27日。
そう、岩城の誕生日。
リビングで、寂しそうにうつむく岩城の姿があった。


年明け早々に、海外ロケのため
香藤は家を留守にしていて、
その日オフの岩城は、
ひとりぼっちで誕生日を迎えていた。


「さあーてと、洗濯と掃除でもするか。」


その時、メールの着信を知らせる携帯が鳴った。


『岩城さん、誕生日、おめでとう。
素敵なプレゼントを送ったから
楽しみに待っててね!』


(香藤、どんな豪華なプレゼントを貰っても、
おまえが傍に居ない誕生日なんて
ちっともうれしくないんだ。
香藤!
香藤、 早く帰って来い!
早く俺のところへ帰ってきてくれ!)


心が悲鳴をあげている。
自然と熱いものがこみ上げ、涙がつたう。


ピンポーン!!


「岩城さーん、お届け物ですよ。
香藤さんから、荷物が届いています。」


「はい、今、開けます。」


涙をふき、急いでドアをあけると、
そこには誰もいなくて、リボンがかかった物凄く大きな箱が
ひとつ置かれていて、

 

 


〜 愛する岩城さんへ

      誕生日、おめでとう!

     世界中でたった一つのプレゼントを贈ります。

                        香藤 〜

 






というカードが添えられていた。


あまりにも大きな箱で
どうやって部屋へ運ぼうかと
しばらく考えていたが、この場で開けてみることにした。


ふたを開けると、中には、
なんと!
大きな赤い薔薇の花束を持った香藤が入っていた。


「岩城さん!!
誕生日、おめでとう。
驚いた?
帰ってきちゃった。えへ
ただいま!」


「香藤・・・おまえっ」


「ねえ、岩城さん、
ただいまと、おめでとうのキスをさせて!」


うれしさと驚きのあまり、
こらえていた涙がいっきに溢れ落ちる。


そっと親指で涙をふき、
やさしく、強く、情熱的なキスをくれる香藤に
そこが玄関先のポーチだということも忘れ、
岩城は、夢中で熱い抱擁をかえし、熱いキスでこたえた。
知らず知らずのうちに、シャツのボタンを外し、
ベルトに手がかかる。


「あっ、ちょっと待って、岩城さん!
俺、すっごくうれしいんだけど、
ここではまずいよ。
二階、いこ!」


宅配業者の役をかってでた金子は、
車庫の陰に隠れてしばらく様子を伺っていたが、
周りを顧みず盛り上がる二人に、声をかけそびれ、
黙って帰ることにした。


この後、岩城がラブラブ、アツアツの誕生日を過ごしたことは
いうまでもない。


おわり


                 2008年1月吉日  由紀だるま



こんにちは、
由紀だるまです。
相変わらず下手な文ですみません。
私も、車庫の陰でずっと見ていたい(殴)
やっぱり、ふたりでラブラブな誕生日を迎えてほしいです。
岩城さん、誕生日おめでとうございます。






金子さん・・・笑。
そりゃ、盛り上がったら声はかけられないですよね〜(^o^)。
香藤くんの粋なプレゼント、きっと素敵な誕生日になったことでしょうv
由紀だるまさん、素敵な作品をありがとうございますv